ハイセンスどこの国

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ハイセンスどこの国?ただの格安メーカーではない。購入レビュー

家電量販店のテレビ売り場で、かつては隅に追いやられていた「Hisense(ハイセンス)」のロゴ。

しかし今、そのロゴは日本のリビングにおける新定番の象徴へと変貌を遂げましたよね。

ハイセンスどこの国

「中国メーカー?」「安かろう悪かろうでは?」というかつての素朴な疑問は、今や「なぜこれほど選ばれているのか?」という、日本メーカーへの危機感に近い驚きへと変わっています。

現在、ハイセンスは日本国内のテレビ販売台数シェアにおいて、傘下のTVS REGZA(レグザ)約4割という圧倒的なシェアを占め、首位に君臨しています。

実際に、我が家でもハイセンスのテレビを先日新調しましたが、驚くほど美しいです。

ハイセンステレビ口コミレビュー

Switch2のゲーム(カービィのエアライダー)も驚くほど美しく、滑らかに映ります。ゲームにもおすすめ。

ハイセンステレビ口コミレビュー
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ハイセンスどこの国
ハイセンスどこの国
ハイセンスどこの国
ハイセンス55型

国内メーカーで同じスペックのものを選べば30万円はするだろうに、ハイセンスは約3分の1の値段で買えました。

色の鮮やかさも、サウンドも、使いやすさもアフターサポートも何もいうことなし。

実際、価格ドットコムで調べてみても(我が家は買うまでにめちゃくちゃ調査しました。)口コミがすこぶる良かったのも購入の決め手のひとつでした。

かつての「安売りメーカー」というレッテルを剥がし、日本市場を席巻するに至った真の理由とは何か?その変化をまとめました。

「REGZA」の頭脳はハイセンスが受け継いでいる

ハイセンスどこの国

ハイセンスが日本で躍進した最大のターニングポイントは、2018年に東芝のテレビ事業(東芝映像ソリューション、現・TVS REGZA)を傘下に収めたことにあります。

これは単なる買収劇ではありませんでした。

特筆すべきは、東芝が長年培ってきた「匠の技」である画質処理技術と、ハイセンスが誇る「大量生産の合理性」が高度に融合したことです。

ハイセンステレビ口コミレビュー

その結晶が、共同開発された映像エンジン「NEOエンジン」です。

このエンジンの搭載により、ハイセンス製品は日本基準の画質を手に入れました。

  • 技術の融合(東芝の画質・チップ・音響ノウハウ × ハイセンスのサプライチェーン)
  •  自社生産と圧倒的な物量によるコストカットを背景に、レグザ譲りの低遅延ゲームモードや高度なVOD最適化技術を注入。かつての日本メーカーが構造上実現できなかった「高画質と低価格の両立(いわゆる廉価版レグザ)」という、極めて実利的なポジションを確立。

業界の常識を覆す「メーカー3年保証」という自信の裏付け

ハイセンステレビ口コミレビュー

日本の家電業界において、テレビのメーカー保証は「1年間」が長年の慣例でした。

その中でハイセンスが打ち出した標準の「3年保証」は、保守的な日本の消費者に対する強力な心理的障壁の破壊工作となりました。

ちなみに、有料でお金を払えばこの保証期間、もっと伸ばすこともできます。

この保証期間は、単なるサービス拡充ではなく、消費者の深層心理にある「海外メーカー=壊れやすい」という不安を逆手に取り、自社の品質管理に対する絶対的な自信として提示したのです。

アフターサービスへの不安を払拭したことが、指名買いを増やす決定打となりました。

ちなみに、テレビ本体は3年保証ですが、リモコンの保証期間は1年間のみです。

ハイセンステレビリモコン

消耗品に近いリモコンを例外とするこの細かな設定は、購入前に認識しておくべき現実的なラインと言えるでしょう。

数字で見る圧倒的シェア。世界2位、そして日本1位へ

ハイセンスの勢いは、もはや「一過性のブーム」と片付けられるレベルを超えています。

最新のマーケットデータは、彼らが世界の、そして日本のスタンダードになりつつある現実を突きつけています。

  • 世界シェア第2位: 2024年のテレビ出荷台数において、王者サムスン電子に次ぐ世界2位の座を確固たるものにしました。
  • 日本国内シェア首位: TVS REGZAと合算した販売台数シェアは約4割に達し、国内1位。
  • 戦略的ブランディング: 30代〜40代をターゲットに据え、FIFAワールドカップ(2018, 2022, 2026年)の公式スポンサーシップを継続。さらに俳優の横浜流星氏や、サッカー界のレジェンド三浦知良氏をアンバサダーに起用。

分析: かつての「知名度ゼロ」から脱却するため、国際的なスポーツイベントや有力なセレブリティを通じた「信頼の構築」に巨額の資金を投下しました。この戦略により、ハイセンスは「安さで選ぶブランド」から「信頼して選べるメジャーブランド」へと、そのブランド人格を劇的に昇華させたのです。

ハイセンスまとめ

ハイセンスは、かつての「安かろう悪かろう」というイメージを完全に過去のものにしました。

東芝から継承した日本基準のクオリティ、世界規模のサプライチェーンがもたらす圧倒的な価格優位性、そして3年保証。これらは、バブル崩壊後の日本市場において、消費者が最終的に「合理性」と「実利」を選んだ結果とも言えます。

ブランド名に依存せず、スペックと価格のバランスを冷徹に見極める「実利主義」が、かつての家電大国・日本を塗り替えつつある事実に疑いの余地はありません。

データプライバシーという現代的課題を孕みつつも、彼らの製品が「新基準」として定着したことは確かです。

 次にテレビを買い替える時、あなたはかつての輝かしいブランド名で選びますか?

それとも、その「中身」と「合理性」で選びますか?

リビングの主役を選ぶ基準が今、根本から問われている気がします。

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